ギリシャ悲劇 オイデプス王の物語

闇に降りて、闇に染まり、闇の世界で崩壊・破滅する構図。

思い込み・思い違い・誤解の3サイクル崩壊エンジン。

『オイデプス王の物語』

オイディプースがテーバイの王になって以来、不作と疫病が続いた。クレオーンがデルポイに神託を求めた所、不作と疫病はラーイオス殺害の穢れの為であるので殺害者を捕らえ、テーバイから追放せよという神託を得た。

そこでオイディプースは、ラーイオス殺害者を捕まえよ、殺害者を庇う者があればその者も処罰するとテーバイ人達に布告を出した。オイディプースはクレオーンの薦めにより、テーバイに住む高名な予言者で盲(めしい)のテイレシアースにライオスの殺害者を尋ねる事にした。

自らの子に手をひかれオイディプースの前に現われたテイレシアースは、卜占により真実を知ったが、その真実をオイディプースに伝えるのは忍びなく思い予言を隠そうとした。しかしオイディプースがテイレシアースをなじったため、テイレシアースは怒りに任せ、オイディプースに不作と疫病の原因はテーバイ王その人にあると言った。これを聞いたオイディプースは激怒し、クレオーンがテイレシアースと共謀してテイレシアースに偽の予言をさせているのだと誤解した。この為オイディプースはクレオーンを呼び出して詰問したが、身に覚えのないクレオーンは反駁するのみであった。そこにイオカステーが現われ、オイディプースとクレオーンとの罵り合いを仲裁した。

イオカステーは、テイレシアースの予言を気に病むオイディプースを安心させるため、オイディプースに、予言など当てにならないのだと言い、その例としてラーイオスとイオカステーの間に産まれた子供の話をした。ラーイオスとイオカステーはもし子供を作ればその子供がラーイオスを殺すとの神託をその昔受けたが、ラーイオスはポーキスの三叉路で何者かに殺されてしまい、この予言は当たらなかったとオイディプースに伝えた。

しかしながらこの話を聞いたオイディプースはかえって不安に陥った。何となればオイディプースは、過去ポーキスの三叉路で人を殺した事があるからである。不安に陥ったオイディプースをイオカステーがたしなめ、ラーイオスが殺害された際殺害を報せた生き残りの従者を呼んで真実を確かめる事を忠言した。忠言に従ったオイディプースはその従者を求めたが、従者はオイディプースが王位についた頃にテーバイから遠く離れた田舎に移り住んでいた。予言が実現された事を知った従者は、恐ろしさのあまりテーバイの見えぬところへと何も言わずに逃げたのである。

オイディプースがラーイオス殺害者と従者とを追っていると、彼のもとにコリントスからの使者が訪れた。使者はコリントス王ポリュボスが死んだ為コリントス王の座はオイディプースのものになったと伝え、オイディプスにコリントスへの帰国を促した。

しかし、自分の両親を殺すであろうという神託を受けていたオイディプースは帰国を断った。何となればオイディプースは、ポリュボスとメロペーを実の父母と信じていたからである。この為使者は、オイディプースに、ポリュボスとメロペーは実の父母ではないのだと伝えた。これを聞いたイオカステーは真実を知り、自殺するためその場を離れた。しかし未だ真実を悟らないオイディプースはイオカステーが自殺しようとしている事に気づかず、女ゆえの気の弱さから話を聞く勇気が失せて部屋に戻ったのだと思い違いをした

まもなく、かつてラーイオスが殺害されたことを報せた生き残りの従者がオイディプースのもとに連れて来られた。この従者はオイディプースをキタイローンの山中に捨てる事を命じられた従者と同一人物であった。

従者はオイディプースに全てを伝えた。真実を知ったオイディプースは、イオカステーを探すべくイオカステーの部屋を訪れた。するとイオカステーは縊(くび)れていた。オイディプースは縄をほどき下ろしたが、時すでに遅く、彼女は死んでいた。

罪悪感に苛まれたオイディプースは、狂乱のうちに我と我が目をイオカステーのつけていたブローチで刺し、自ら盲(めしい)になった。彼自身の言によれば、もし目が見えていたなら冥府を訪れたときどのような顔をして父と母を見ればよいのか、そう感じたのである。

そして自身をテーバイから追放するようクレオーンに頼み、自ら乞食になった。

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2500年前にギリシャが生んだソフォクレスの『オイデプス王』から今のギリシャの人々は何を学ぼうとするのか。

 

 

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